世界遺産 法相宗大本山 薬師寺

西塔

西塔は昭和56年(1981)に復興されました。創建当時から現存する東塔の風雨にさらされ落ち着いた雰囲気に対し、西塔は創建当初の輝きを思わせる色彩が鮮やかです。

釈迦八相像【西塔果相】
成道・転法輪・涅槃・分舎利

塔はお釈迦様の遺骨=仏舎利を祀るための建物であり、東西二基の塔の初層にお釈迦様の生涯を八場面に分けて安置していました。
当初は塑像そぞうで作られていましたが、現在はその残欠が伝わるのみです。
平成27年からは、中村晋也氏によって奉納されたお釈迦様の生涯の後半を表す、釈迦八相像【西塔果相】が祀られています。

西塔の仏像 成道

苦行を終えた後、菩提樹の下で草刈人から捧げられた草を敷き瞑想に入られたお釈迦様は、マーラ(悪魔)の遣わした三人の美女の誘惑や、猿、猪、象など動物の頭を持つ醜い化け物の姿に武器を携えた魔衆の脅迫に動じずに瞑想を続け、右手を地に触れて大地の女神を召還し、遂に成道を果たします。

転法輪

お悟りの後、鹿野苑にて苦行仲間であった五人の比丘に最初の説法をします。以降、マガダ国のビンビサーラ王に迎えられ、霊鷲山で瞑想されるお姿が表現されています。中央左には精舎を寄進する為金貨を敷き詰めるスダッタ長者が、左側には、死後三十三天に昇られた実母マヤ夫人への説法からお戻りになる際の金・銀・瑠璃でできた階段が見られます。

涅槃

クシナガラで病に倒れたお釈迦様は、沙羅双樹の間に身を横たえて涅槃に入られます。満月の中、マヤ夫人がお迎えに来られています。周りには最後の施しをしたチュンダや水を運ぶ者、疲れ果てて眠る者など沢山の弟子達がお釈迦様の涅槃を悲しんでおり、そして足元では身の回りのお世話をしていたアーナンダがひと際嘆いている姿が描かれています。

分舎利

お釈迦様の涅槃に駆けつけるマハーカッサバ。その後お釈迦様は荼毘に付されたと言われています。象に乗った各国の使者たちは仏舎利をもらおうと諍いを始めます。それを諌めたバラモンのドローナが仏舎利を八つに分け、代表となる八ヶ国に分配します。各国の使者たちは仏舎利の納められた容器を象に乗せて帰国し、各地に仏塔を建ててお釈迦様を拝したとされています。