
【初公開】平成30年度の完成を目指して進められている、瓦の降ろされた状態の国宝。東塔の初層を、ご参拝いただけます。
尚、初層北面扉の外側から内陣と心柱もご参拝いただけます。
東塔初層 | 瓦の降ろされた東塔 |
塔とは
修理前の東塔
現在の東塔
塔は本来お釈迦様のお墓を意味します。インドの言葉であるストゥーパが音訳されて卒塔婆[そとうば]となり、それが塔婆、更には塔と表現されるようになりました。つまり、塔とはお釈迦様のご遺骨(仏舎利[ぶっしゃり])を埋葬して盛り土をしたものが原型です。その塔を遠くからでも拝めるように、また尊敬の気持ちから、より高い台の上にお祀りするようになったのです。
東塔
薬師寺東塔は一見六重に見えますが、実は三重の塔です。これは各層に裳階[もこし]と言われる小さい屋根があるためで、この大小の屋根の重なりが律動的な美しさをかもし出し「凍れる音楽」という愛称で親しまれています。
塔の上層部を相輪[そうりん]といいます。その更に上部に尊い塔が火災にあわぬようにとの願いをこめて、水煙が祀られています。水煙に透かし彫りされた24人の飛天は笛を奏で、花を蒔き、衣を翻し、祈りを捧げる姿で、晴れ渡った大空にみ仏を讃えています。
薬師寺で唯一創建当時より現存している建物で、1300年の悠久の時を重ねてきた歴史をその姿から感じられます。
