西塔の仏様

成道・転法輪・涅槃・分舎利

 昭和56年(1981)に再建された西塔には、東塔と同じく釈迦八相のうち後半の四相(果相)にあたる諸像が安置されています。もともとは、塑像の形でお祀りされていましたが、享禄の兵火で西塔と供に焼失してしまいました。
現在は彫刻家で文化勲章受章者の中村晋也氏によって、平成27年6月に新たに奉納された群像形式の釈迦八相像が祀られています。

成道

苦行を終えた後、菩提樹の下で草刈人から捧げられた草を敷き瞑想に入られたお釈迦様は、マーラ(悪魔)の遣わした三人の美女の誘惑や、猿、猪、象など動物の頭を持つ醜い化け物の姿に武器を携えた魔衆の脅迫に動じずに瞑想を続け、右手を地に触れて大地の女神を召還し、遂に成道を果たします。

転法輪

お悟りの後、鹿野苑にて苦行仲間であった五人の比丘に最初の説法をします。以降、マガダ国のビンビサーラ王に迎えられ、霊鷲山で瞑想されるお姿が表現されています。中央左には精舎を寄進する為金貨を敷き詰めるスダッタ長者が、左側には、死後三十三天に昇られた実母マヤ夫人への説法からお戻りになる際の金・銀・瑠璃でできた階段が見られます。

涅槃

クシナガラで病に倒れたお釈迦様は、沙羅双樹の間に身を横たえて涅槃に入られます。満月の中、マヤ夫人がお迎えに来られています。周りには最後の施しをしたチュンダや水を運ぶ者、疲れ果てて眠る者など沢山の弟子達がお釈迦様の涅槃を悲しんでおり、そして足元では身の回りのお世話をしていたアーナンダがひと際嘆いている姿が描かれています。

分舎利

お釈迦様の涅槃に駆けつけるマハーカッサバ。その後お釈迦様は荼毘に付されたと言われています。象に乗った各国の使者たちは仏舎利をもらおうと諍いを始めます。それを諌めたバラモンのドローナが仏舎利を八つに分け、代表となる八ヵ国に分配します。各国の使者たちは仏舎利の納められた容器を象に乗せて帰国し、各地に仏塔を建ててお釈迦様を拝したとされています。

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